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おかげさまでGVAはこれまで累計2500棟以上に設置いただいています。
今回の地震では、さまざまな施主の方々や導入工務店から感謝の言葉をいただき、本当に信じてこの仕事をしてきてよかったと感じられることを幸せに思います。
今回の東日本大震災では、津波による被害が顕著でしたが、地震の揺れだけで被害を受けた住宅は、揺れの規模からすると少ない可能性が研究者から指摘されています。東京大学地震研究所の古村孝志教授らの解析では、木造家屋の被害に直結する固有周期1〜2秒前後の地震力が小さかったことがわかっています。これは阪神淡路大震災での地震力の2〜3分の1程度であったことがその原因と考えられるということです。
建物はすべて固有周期を持っていて、その周期の波を感じて揺れだす特性があります。古い基準の建物だと先にあったように周期1〜2秒、新築で0.5秒前後、耐震等級3の住宅は固有周期0.3秒というように、その周期の波の成分が多いと、その建物だけが壊れたり、倒壊したりすることがわかっています。
GVAは、固有周期で共振したときの建物の変位、加速度ともに下げる役割を果たすもので、共振応答を減じる工法といえます。
さて、今回GVA設置の建物のなかでクロスに皺が入ったという建物(北茨城)がありましたので、問題検証を行うため、現地に向かいました。南側の玄関の周辺にクロスの皺が入っており、原因は建物のねじれによるものでした。
そこで、耐力壁量状況をチェックしました。そうしますと、2階の必要壁量に対する余裕率が200%以上、1階は120%で、層間のねじれがありました。また、南側のリビングに吹き抜けがあり、4分割法の偏心チェックでもギリギリでした。すなわち、1、2階の壁量がアンバランスで、1階に損傷集中。平面上の壁量もアンバランスで、これにより南側の内壁のクロスに皺が入ったものと考えられます。
この物件は、導入時、2次元振動解析を行っていたので、それを確認しました。
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本来の耐震設計での結果
1階が1/20(15.4cm)の変形
2階が1/128(2.1cm)の変形でした。
制震GVA配置設計での結果
1階が1/87(3.4cm)の変形
2階が1/142(1.9cm)の変形になりました。
全体的変位は17.4cmから5.4cmの変位になりました。
―この解析結果から全体の変形はGVAを入れて1/3になるという結果です。
許容応力度設計や軸組み計算では、各層別に静的耐力によって安全性を考慮しますが、
動的なエネルギーとしての地震の現象や、共振でおこる力の足し算は考慮されていません。
各階のバランスもほとんど考慮されていません。
一方この弾塑性解析の良い面は、外力は動的特性を持っており、
各層は下位階での振動を受けて揺れるという実際の地震現象に近似した形での解析できる点です。考慮されていない面は、建物のねじれです。
上記振動解析結果から、実際GVAを入れても1階に3.4センチの変形が起きるわけで、
この変形が南側に集中すれば、やはりクロスの皺は入っても仕方なかった、ということが言えます。
逆にGVAがなければ危険レベルになっていた可能性もあります。
ここまでのことを評価すると、1、2階のねじれは振動解析で検証できますが、平面状のねじれは法律でおおまかにチェックされているだけであることを考え、
GVAを平面状のねじれ防止対策として検討する必要性があるということを結論として導きたいと考えています。
これまで、耐力壁のねじれチェックは法律に任せ、GVAはGVAでバランスよく配置することで、全体系をバランスよくすることを考えていましたが、
むしろ南側に偏心させてGVAを設置することで、全体のねじれをなくす、という考え方のほうが、建物にとっては良いのではないか、ということです。
今後、開発者とともに検討を重ねてゆきたいと考えています。
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